'The future for UK anime and manga looks very bright and promising.'

'ニメの略'

イギリスにおけるアニメとマンガのツナミ

By Barry Crisp


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ニメ(cartoons)とマンガ(comics)は長い間ヨーロッパ、アメリカ、アジアの市場で流通されてきたが、イギリスで熱狂的な人気を得てきたのはやっとここ4年程のことである。マンガがイギリスで本当のヒットとなってこなかったのは一つの単純な理由からである。買える店自体が見つからないのだ。大手の店でさえ未だにアニメとマンガの違いが分かっていないということも珍しくない話である。しかしTokyoPop出版社やRenga Media、NEOなどの雑誌出版社が成長し紹介されていくに従って、今では英訳されたマンガやアニメがイギリス国内で購入できるようになってきた。

ここ3,4年で、イギリス内の各書店や図書館の本棚で、マンガを目にすることができるようなってきた。TokyoPop出版社は、イギリスにマンガ文化を芽生えさえ、サムライチャンプルーやバトルロワイヤルをイギリス内で購入可能にした中心的存在である。今ではマンガの愛読者達は、WHSmith、タワーレコード、HMV、Waterstones等のイギリスの大手ショップで、英訳されたマンガを購入することができる。マンガはもう書店の隅に押しやられることもなく、本棚の目立つ位置に置かれるようになった。少年ジャンプ(複数のマンガから成る日本の週間雑誌。NARUTOもこの雑誌でデビューした)は、ここイギリスでの人気マンガ誌の一つである。

TokyoPopの成功は、HarperCollins(出版社)にその後大ヒットとなったマンガ「Buddha」を出版させる後押しとなった。TokyoPopは日本のマンガだけでなく、欧米のアーティスト達によるマンガも出版している。欧米で良く知られているRising Starsマンガコンクールは、イギリスやアメリカのマンガ家の卵達の才能を発掘し世に送り出す手助けとなっている。

日本や日本文化の愛好者たちにとってのNEOマガジンは天国のような存在で、アニメやマンガファン達にとって必要な最新情報を手に入れることができる究極的な媒体である。月刊誌のNEOは、アニメやマンガ、レビュー、ゲームなどについて深く掘り下げられているイギリスで唯一の雑誌である。NEOマガジンの2大ハイライトは、マンガの歴史についての詳細に述べられた特集と、マンガの描き方についての特集である。「NEOマガジンは素晴らしいよ!アニメやマンガファンたちにとって、全ての最新ニュースや情報が詰まっているんだ!最高だよ。」NEOの購読者の一人であるJamie Greenlandはそう語っている。

現在イギリス全土に巻き起こっている猛烈なブームは、アニメの「NARUTO」である。NARUTOは長い間インターネット上のfan sub(ファンによる字幕が付けられた動画がアップされているサイト)で視聴可能であったが、アメリカで公式なライセンスが降りてからは、ついにイギリスのテレビにも登場した。「ファンサブはイギリスのアニメ市場を崩壊させるものではなく、むしろ促進させていると思う。ファン達は公式な商品も、購入可能であればちゃんと買うだろうしね。」グラフィックデザイン専攻の学生であるClaire Alexanderはそう語っている。

NARUTOが最初にイギリスで放映されたのは2006年7月22日、スカイデジタルチャンネル「Jetix」での放送であった。これはポケモンやワンピース、遊戯王、ドラゴンボールZ以来最大の、イギリスへのアニメ上陸となった。NARUTOのイギリスバージョンとアメリカバージョンは、残念なことにひどい編集がされてしまっていた(イギリスのアニメでは「血」を見せることは禁止されている為それが編集されてしまっていた。またアメリカの吹き替えはオリジナルとは異なったキャラクター描写となってしまっていた)。かろうじてアクションはオリジナルのままであった。

何故NARUTOはここまでの人気を呼んだのだろうか。NARUTOのストーリーは、とてもゆったりとしたペースでリラックスしている設定であり、資本主義社会とは程遠いイメージである。忍者の友情や愛、成功することや自分の周りを守ることへの決意などに満ち溢れたストーリーである。NARUTOの作者である岸本斉史氏は、その素晴らしい脚本や人間心理の理解などの点において、シェイクスピアと共通する部分があるといえるだろう。

2006年5月にロンドンで行われた第3回MCM アニメ展示会では、NARUTOは集まった人々の間でコスプレの人気もNo.1であることが証明された。批評家達に絶賛されたアニメ「鋼の錬金術師」は、イギリスのRaptureTVでオリジナルの日本のオープニング主題歌とエンディング曲付で視聴することができる。このことは正に、多くのNARUTOファン達が願ってきたことであった(NARUTOではオリジナルの日本の主題歌は放映されていなかった)。アニメとマンガの愛好家達は、NARUTOの成功により「BLEACH」「焼きたて!!ジャぱん」「Beck」「サムライチャンプルー」「舞-HiME」「妄想代理人」「愛してるぜベイビー」「サムライ7」など、他の数々の日本の素晴らしいアニメのテレビ放送権が、更に多く輸入されることを願っている。

アニメとマンガの発展がイギリス内において急速に発展していくことは、イギリスの若い世代の展望を考える上で重要なことである。若者達は、マンガ家になるためには必ずしもアメリカや日本に行かなくても、アーティストとしての可能性を満たすためのリソースはイギリス国内にも存在することに気付き始めている。質の高い日本のアニメやマンガを、イギリスのテレビや本屋で紹介していく必要があるのは、この理由からである。

欧米の作品はアクションやコメディー要素が比較的強いのに対し、日本のアニメやマンガは更に多様な要素が含まれBGMも優れている。またイラストも日常生活により近く、更に深いストーリーの流れに基づいて詳細に描かれている。「欧米のマンガやアニメへの日本の影響は、より大人向けで今までと違うスタイルのアニメーションを使用させることを促している」と、アニメとマンガのファンであり分析家でもあるAshton Cyrus氏は語っている。欧米の映画産業界ではこの日本からの影響を、彼らの映画作りを補助するものとして開拓しているところである。例えば、大ヒット映画である「マトリックス」は、アニメファン達に更に恩恵をもたらすものとしてアニメ版の「アニマトリックス」が公開された例が挙げられる。

イギリスにおけるアニメと漫画の将来は、非常に明るい未来が約束されているように見える。TokyoPopがイギリスのマンガ界に新たな命と希望の風を吹き込んでいるのと同様に、Sweatdorp Studiosもマンガ家をトレーニングしプロモーションする支援をしている。イギリスに本拠地を置くRenga Media社が、大ヒットアニメ映画「Dominator X」を製作するため、日本のイラストレーター達とコラボレートしていることに見られるように、イギリスと日本によるコラボレーションは今まさに発展過程にあるようだ。アニメやマンガをイギリスに輸入することは、イギリスのファン達にとっては素晴らしいことであるが、私達イギリス人は自分達の国におけるアニメやマンガのアーティスト達を育て、確立し、宣伝していくことにも全力を注ぐ必要がある。このことは将来イギリスと日本から発信される「fused anime(融合されたアニメ)」という新たなブームを誕生させることに繋がるであろう。


 





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